事業承継で遺留分に関する問題が発生した時に利用できる「遺留分に関する民法の特例」(以下「民法特例」といいます)

実際に利用するには決められた手順を踏む必要があります。

手順の流れについては「事業承継と遺留分に関する民法の特例(民法特例) 要件と手続きの流れについて」で説明していますので、ご確認ください。

こちらのページではその手順のひとつ、「経済産業大臣の確認」について説明させていただきます。

確認の申請は合意をした日から 1 か月以内に行う必要があります。

申請書の提出先は、地方経済産業局か経済産業省中小企業庁事業環境部財務課です。

では「経済産業大臣の確認」とありますが、一体どのようなことを確認するのでしょうか。

民法特例の利用をお考えの方であれば、気になりますよね。

経済産業大臣が確認する事項は以下の通りです。

合意が経営の承継の円滑化を図るためになされたこと。
・申請者の方が後継者の要件に該当すること。※1
・合意対象の株式を除くと、後継者の方が議決権の過半数を確保することができないこと。
・合意書の内容に中小企業者の代表者であった方(代表者である方を含む。)の推定相続人全員(遺留分を有する方に限る)と後継者の方が合意していること。
※1後継者とは以下の要件の内、いずれかを満たしている方のことを指します。
・中小企業者の代表者であった方(代表者である方を含む。)から中小企業者の株式等の贈与を受けた方(以下「特定受贈者」といいます。)
・特定受贈者から株式等を相続、遺贈もしくは贈与により取得した方であり、かつ中小企業者の総株主または総社員の議決権の過半数を有している中小企業者の代表者の方

 

以上が経済産業大臣が確認する事項になります。

確認を受けた後に交付される書類は「確認書」と「確認証明書」の2種類があります。※2

「確認証明書」はこの後の手順である、「家庭裁判所の許可」を受ける手続きにも必要となるほか、中小企業者の代表者であった方(代表者である方を含む。)の相続開始後に後継者の方及び相続人の方間で紛争が生じた場合においても、遺留分に関する合意の存在を証明する際に必要となります。

※2「確認証明書」が交付されるためには、確認証明申請書を提出する必要があります。