事業承継で遺留分に関する問題が発生した時に利用できる「遺留分に関する民法の特例」(以下「民法特例」といいます)ですが、実際に利用するには決められた手順を踏む必要があります。

手順の流れについては「事業承継と遺留分に関する民法の特例(民法特例) 要件と手続きの流れについて」で説明していますので、ご確認ください。

こちらのページではその手順のひとつ、
「家庭裁判所の許可」について説明させていただきます。

家庭裁判所の許可を求める申立ては、「経済産業大臣の確認」を受けた日から 1 か月以内に行う必要があります。

申立て先は中小企業者の代表者であった方(代表者である方を含む。)の住所地を管轄する家庭裁判所になります。

では実際に申立てを行う際には、どのような書類が必要になるのでしょうか。

以下にまとめましたので、確認していきましょう。

①経済産業大臣の作成に係る確認証明書

「確認書」ではないので注意しましょう。
②合意書面の写し
申立人の方と中小企業者の代表者であった方(代表者である方を含む。)の兄弟姉妹及びおいめいを除いた推定相続人の人数分必要になります。

 

③中小企業者の代表者であった方(代表者である方を含む。)の出生時から現在までのすべての戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本

 

④推定相続人全員(申立人を含む)の戸籍謄本

 

⑤中小企業者の代表者であった方(代表者である方を含む。)のご子息、ご息女(及びその代襲者※)で死亡している方がいる場合にはそのご子息、ご息女(およびその代襲者)の出生日から死亡日までの連続した戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
※推定相続人である被相続人の方のご子息、ご息女が相続の開始以前に死亡、廃除、相続欠格により相続権を失ったときに、そのご子息、ご息女に代わって相続する方のこと。代襲者となれるのは、相続権を失ったご子息、ご息女の子または兄弟姉妹だけです。
推定相続人にご両親や祖父母等が含まれている場合には、以下の書類も必要になります。

 

⑥中小企業者の代表者であった方(代表者である方を含む。)のご両親が推定相続人の方に含まれる場合において、ご両親の一方が死亡しているときは、その死亡の記載がある戸籍(又は除籍、改製原戸籍)謄本

 

⑦推定相続人が祖父母,曾祖父母の場合は,他に死亡している直系尊属の方※(推定相続人と同じ代および下の代の直系尊属に限る)の戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本(直系尊属の方の死亡の記載があるもの)

※直系尊属とは父母・祖父母など自分より前の世代で、直通する系統の親族のことです。
叔父・叔母、配偶者の父母・祖父母は含まれません。

以上が家庭裁判所の申し立てを行う際に必要となる書類になります。

なお、申立てを行う際には手数料800円がかかりますので注意しましょう。